フリーランス美容師の将来について書く

独立・フリーランス

前回、シェア美容室を三年間やってみた感想を書く、という投稿をした。

そのうえで今度は、フリーランス美容師の将来について、シェア美容室運営者の私が思うことを書いてみようと思う。

単刀直入に言うと、フリーランス美容師の将来はお先真っ暗だ。

ごめんね、いきなり。

これが、シェア美容室の運営を三年やってみて、フリーランス美容師に対する率直な感想だ。

運営側がこんなことを言うなんてひどいよね。

ほんと、酷いと思う。

でも、現実そうなんだからしょうがないよね。

独立ってそういうことだし。

だから私自身は、フリーランス美容師になってシェア美容室で働きたい、と言って、私の店に問い合わせしてくる美容師さんには、なることによるデメリットをきちんと話すようにしています。

それでもなお、フリーランスで独立したい、という美容師さんだけを受け入れるようにしています。

そのくらいじゃないと、独立してデメリットをはねのけて、メリットを享受することができません。

人によっては、「楽しさ」だったり「生き甲斐」を求めて独立する美容師さんもいると思いますが、若いころはそれでいいかもしれませんが、歳をとったり、守るべきものができたりすると、人は生きるうえでのよりリアルな悩みを抱くようになります。

特に、お金について悩みます。

時が過ぎ、必要なお金、生きるためのお金があまりないとなると、それまで何をしてきたのか?と後悔することになるでしょう。

ですので、目先のことだけでフリーランス美容師になることは辞めたほうがいいです。

しかも、最近は待遇のよい美容室が増えはじめてきましたので、独立するよりも安定的に稼げますから、無理せず、そちらでお勤めするほうがよいこともあります。

では、フリーランス美容師になることで得られるものとは何でしょうか?

いろいろありますが、個人事業主としての税制上のメリットをうまく生かして短期間でキャッシュを貯めることができること。

これが私が思う最大のメリットだと思います。

フリーランスになり、お金を稼げるようになると、お勤めのときとはまったく比べ物にならないくらいに、キャッシュが増えます。

一年間に払うであろう税金を先送りできる方法があるためです。

短期間である程度の資金が貯まれば、それを元手にお金を生む資産を手に入れたり、作ることに投資できるようになります。

お勤めは所詮お勤めです。

税制上のメリットidecoぐらいしかありません。

一年ごとに多くの税金を納めるために、資金を貯めることが難しい。

これはあまり良いとは言えません。

一方で、フリーランスになることで、失ってしまうことが沢山あります。

これはデメリットととしてとても大きいです。

フリーランスになることで、失ってしまうことを羅列してみましょう。

補償、失業保険、社会保険、傷病手当、信用、評価、自分の代わり、アシスタント、時間、休日、安心、お勤めの時の顧客など。。。

あげればきりがありません。

お勤めの場合は、会社がこれら全てを用意してくれました。

大切な顧客も、勤めていた看板があったからこそ、集客できていたのです。

もちろん、個人に対してお客さんはついている、と言われますが。。。

看板がなくなったら、自分で集客しなければなりません。

そして、集客にはお金がかかります。

その他、今まで会社がやってくれていた会計を自分でやらなくてはいけないですし、税務申告という新しい仕事も増えます。

そして、このようなめんどくさいことを永遠とやるはめになるのです。

お金と時間をめちゃくちゃ奪われます。

ですので、独立して自分の分身となって働いてくれる人、お金を稼いでくれる資産を持たないと、いつまでも自分自身の労働力を投入しなければならないということになるのです。

歳をとって身体が動かなくなっても、フリーランス美容師を続けることができると思いますか?

ほとんどの人が強制退場させられることでしょう。

強制退場させられた所で、十分なお金を準備できているでしょうか?

退職金積んでますか?

国民年金すら払ってない美容師さんやフリーランス美容師さん沢山いますよね。

将来は生活保護もらうんですか?

ね、ちゃんと先のことを考えて、不安要素を潰していかないとほんとに大変なことになるんですよ。

他人や家族に迷惑がかかるんですね。

だから、何も考えずに好きなことを仕事にする!とか言う人はお先真っ暗なんですよ。

じゃあ、どうすればいいのか?というと、少しでも多くのお金を獲得して、自分の代わりとなる資産を作るなり、買うなりして、自分に入ってくるお金の量を増やしていくしかありません。

独立するんだから、美容の勉強だけでなく、お金や会計、税金の勉強もして、払うものはしっかり払いつつ、土台をしっかり作り、その上で好きなことで思う存分稼ぐなり、投資をする。

もしそれができない、なかなか稼ぐことができないなら、清く諦め違う道を探すことも大事です。

いわゆる損切りというやつです。

ほとんどの美容師が土台すら作れないのに、いつまでもだらだら好きなことを続けるんです。

期限を設けて、期限内に目標を達成できないなら辞める覚悟で臨むべきです。

フリーランス美容師について厳しいことを書きましたが、これが現実です。

お勤めの時と同じ仕事量で倍近くの実入りがありますので、稼げる人には凄くいいと思います。

ですので、フリーランス美容師になった人、なる人、とにかく稼いで下さい。

稼ぐためにフリーランスという立場を選んでください。

これが、シェア美容室を三年間運営した者の意見です。

ごめんね、ちょっと厳しくて。

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