前回、私が独立をして店舗を持った時の予算について書きました。
あらためて当時のことを振り替えると、今だからこそわかる失敗が沢山あることに気付いて、あー、ってなることがありますね。
当時は店舗を持ってお客をどれだけ呼べるか?そればかり考えていましたので、店舗を運営していくうえでの根本的なことがまったくわかっていませんでした。
まあしかし、こればかりはやって経験しないとわからないことなので、しょうがないと言えばしょうがないんですけどね。
一番失敗したなって思うのは、税金ですかね。
独立を果たして手取りが増えて大喜びもつかの間、翌年の税金の請求額もたっぷり増えて、結局お勤めの時と手残りはさほど変わらなかったっていう、よくある話です。
税金は翌年に請求がきますので、前年の儲けは税金のために本来残しておかないといけません。
手取りが増えたことで舞い上がってしまい、くだらない物を買って、お金を残していませんでした。
翌年の毎月の手取りから税金を支払うため、重税感がまし、税金を払うために仕事をしている感覚となり、モチベーションが上がらない、という悪循環に陥りました。
税金が払えなくて廃業する人も沢山いますので、税金については独立するなら最低限身に付けておかなければいけない知識だと思います。
もう、最優先事項といっても過言ではないです。
詳しくはまたの機会にしっかり説明したいと思います。
ほかに失敗したなと思うのは、居抜きの店舗を100万円で買い取ったことですかね。
前の経営者が10年間営業した店舗の中身を100万円で買い取りましたが、そもそもなんで100万円か、その根拠を探ることもなく、言い値でしかも契約書をかわすことなく買い取ってしまいました。
本来であれば、
シャンプー台◯円
セット面(鏡、椅子)◯円
ボイラー◯円
間仕切り◯円
給排水設備◯円
と細かく契約書に明記してどこからどこまでが売り物なのかを確認し、保証期間があるかどうか?または両者で取り決めするなどして、その上で値段を精査し、買い取ることが望ましい。
私が物件を引き渡してもらったとき、見学の時点であった設備が実際にはなかった、ということがありました。
後日問い合わせると、それは私物ですので、と跳ね返されてしまったんですね。
非常に腹立たしいというか、口約束でしてしまったことを後悔しました。
100万円という値付けについても、例えば減価償却の考えからすると、美容の設備は法廷耐用年数は5年のものがほとんどで、それが10年経過していたら帳簿上の価値は0円ですので、産業廃棄物として処分した場合に料金がかかるんですね。
つまり、価値0円のもので撤去費用と物件をスケルトンにする費用がかかるものを100万円も出して買ったことになります。
もし、減価償却の知識があれば、もっと安く買い叩くことができたんじゃないかなと思います。
簿記会計と税金の知識がないことで失敗と損を繰り返してきましたが、そのことで中古物件や居抜き物件を見る目が養われ、さらにお金についても深く考えることができましたので、価値ある損ではあったと思います。
しかしながら価格交渉においては、しっかりと知識と技術を身に付けておかなければ、結果的に大損をしてしまうことも事実ですので、無知からの妥協は避けなければならないと思いました。
私のように居抜き物件を買い取ろうと思う時は、相手方に値段の根拠を明確にしてもらい、即決せずに持ち帰って、とにかく精査することをお勧めします。
私の失敗が少しでも誰かの役にに立つと幸いです。
そういえば、保険のセールスレディに勧められて就労不能時の所得補償保険にも入りました。
あれほど無駄なものはなかったですね。
保険もよく考えて入りましょうね。
コメント