毎度登場するフリーランス美容師のA君。
彼はまだ若いということもあって知識がまだまだ足りないことから、いつもネタを提供してくれます。
先日、彼との会話で、彼が借りているアパートの更新時期が近づいていて、その更新にかかる費用が高い、なんとかならないもんなのか?という話題になりました。
ちなみに彼は、更新料が大家さんに入るものだと思っているようでしたので、そうではないことを貸し主側の立場でやんわり伝えておきました。
アパートの更新時に必要なのは、『管理会社に払う』更新料、保証料、保険料のだいたい3つ。
このうち、更新料、保証料は契約時に定められていて、ほぼどうにもならない。
大家さんによっては、保証料は連帯保証人を立ててくれるなら、払わなくてもいいと言ってくれる、わたしのような話のわかる大家もいるので、聞いてみるといい。やっぱね、人だからさ。うん、あんまいないと思うけど。
で、それら3つのうち唯一、保険料だけは安くすることができる。
保険料というのは火災保険のことで、入居者は必ず加入することになっている。
だいたいが、管理会社が進めてくる保険にそのまま加入していると思う。
全管協という所から出している火災保険で、物件を扱う管理会社が代理店となっているケースがほとんどだ。
こうやって更新の度に管理会社ばっか儲けてるんですよ、大家のふんどしで。ずるいよね。
保険料は二年間2万円が一般的だけど、更新する度に2万かかるのもアホらしいと思う。
この火災保険、実は管理会社が勧める保険に必ずしも入らなきゃならない、というわけではない。
保障やオプションをまったく同じにして、別の会社の安い保険に加入してもいいのですよ。
大家としては、借り主の責任で何かあった場合に保障してもらえばいいわけで、それを満たしてくれる保険なら、どこでもいいんです。
ちなみに必要な火災保険の内容は以下。
家財保険
借家人賠償責任保険
個人賠償責任保険
この3つの保障が入っていれば大丈夫です。
管理会社が勧めてくる火災保険の保障の限度額は
家財(500万)
借家人賠償(3000万)
個人賠償(1000万)
だいたいが、このような感じだと思います。
他社の保険を同じ内容で比べてみると、全管協の2万の半額程度またはそれ以下になるのではないでしょうか?
さらに、「私は家財もってないから保障は少なくていい!」というなら家財の保障は50万にすればさらに保険料はぐっと安くなります。
借家人賠償責任はそのままでいいとして。
個人賠償責任は他人に実害を与えた時の保障ですが、これは、アパートの中だけではなく、日常どこで起きても保障してくれます。
例えば子供が他の子にけがさせた、とか、自転車で轢いて治療費を請求された、なども保障してくれるめちゃくちゃ便利なものです。(一応内容は要確認!)
子供がいるならいっそのこと保障を1億とかにしておきましょう。
それでもそこまで保険料は高くなりませんので、コスパはよいと思います。
と、以上のことをA君に教えてあげたら、早速大家さんと交渉、保険の比較をやってみると言って喜んでいました。
即行動、素晴らしい!
ということで、私はまた彼を『損失』から救ってしまった。
おしまい。
ちなみになんですが、不動産投資家は家賃の滞納リスクを負っているのですが、その保険料は保証料という名目で入居者が払ってくれている。
本来ならば、投資家自身がリスクヘッジのために保険料として払うべきなんですが、なぜか入居者が払うような慣習になっている。
入居者からするととても理不尽なことであるはずなのに、世の入居者はそれにまったく気付いていない。
そんな理不尽な世界だからこそ、私は不動産が大好きなのだ。
もちろん、A君にはこのことは伝えてない。
ごめんね。
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